外から入ってくる音がうるさくて眠れない・仕事に集中できないと悩んでいる場合には、内窓を取り付ける対策が有効です。窓から入ってくる音が大部分を占めるからです。しかし、単純に遮音性の高い窓を付けるだけでは不十分です。なぜならば、窓を固定しているサッシの隙間から音が入ってくることがあるからです。今回の記事では、遮音性に優れたサッシを3点ご紹介します。
プラスト【大信工業】
1つ目のサッシは、大信工業のプラスト(PLAST)です。
サッシというのは、どうしても可動部に隙間が空いてしまい、そこから音が入りこんでしまいます。プラストではスプリングを用いて隙間を抑え込む「スプリング式スライドピース」、窓同士の重ね合わせ部がかみ合う「煙返し」、気密材を溝内部に入れた「丘戸車」などの独自機構により、徹底的に可動部の隙間をふさいでいます。このことによって、実質T-5相当※という規格外の防音性の高さを誇ります。
※実際にはT-4までしか遮音規格は存在せず、プラストの場合には仮にT-5が存在していた場合に、T-5相当と言われている
大信工業は窓ガラスを作っていないため、プラストには各社の窓ガラスを取り付けることが可能です。よって、目的に応じた窓ガラスをチョイスできることもメリットの1つです。
プラストのデメリットとしては、色の選択肢が少なく「アイボリーホワイト」「ヒノキ」「ヒーリンググレー」の3色しかないことです。既存のサッシの色がブラックであった場合に、同系色でそろえることはできません。
まどまど
2つ目のサッシは、AGCのまどまどです。
まどまどでは、枠に気密性を高めるモヘアという部材や、レール内部に気密片が採用されています。遮音等級は、規格内では最高グレードとなるT-4を誇ります。
まどまどの色には「プレミアムホワイト」「ハーモニックウッド」「ヨーロピアンオーク」「柾(まさき)目」「パールグレー」の5色があるため、部屋のインテリアに合わせてチョイスすることが可能です。
まどまどにはAGC製のガラスしか取りつきません。AGC製で機能・価格・補助金の額の観点で使いたいガラスがある場合にはよいですが、そうではない場合にはデメリットとなります。
インプラス
3つ目のサッシは、LIXYL(リクシル)のインプラスです。
インプラスは、これまでに紹介した内窓と同様に隙間を少なくした構造をしており、遮音等級はT-4を誇ります。インプラスにはLIXYL製の窓しか取りつけることができません。
色は「ショコラーデG(ダークグレー)」「カラメルウッドG」「ニュートラルウッドG」「ライトウッドG」「ホワイト」「ライトグレーG」と6種類からチョイスすることが可能です。今回紹介したサッシの中で、最もコストが安いこともメリットの1つです。
まとめ
防音性を第一に考えるのであれば、プラスト一択となります。防音に特化した機構を多数採用したサッシだからです。実際に、防音性を重視する場合にプラストを押している工務店は多いです。
防音性も気にしつつ、黒系の色を選びたい場合にはまどまどが良いです。機能とデザインのバランスが最も良いサッシです。
「少しだけ防音性を上げられれば良い」「なるべくコストを抑えたい」「黒系の色を選びたい」「防寒性を高めたいが、現状の窓でも結露が発生していない」という条件をすべて満たす場合には、インプラスが良いです。
今回の記事は以上になります。